税法・財政法試験問題集・その10

 

大東文化大学法学部・税法(講義)2007年度前期追試験問題〔2007年8月6日出題〕

 

  次の中から1問だけを選択し、解答しなさい。

1.租税法律主義とはいかなるものであるか、学説や判例の動向にも留意しつつ、論じなさい。

2.租税回避行為について、判例や学説の動向に留意しつつ、論じなさい。

3.配当所得について、判例や学説の同項に留意しつつ、論じなさい。

4.給与所得については、必要経費が認められず、その代わりとして給与所得控除が置かれている。このことに問題点はあるのか。判例や学説の動向に留意しつつ、論じなさい。

 

  参照条文(各設問共通。いずれも所得税法)

(配当所得)

第二十四条 配当所得とは、法人(法人税法第二条第六号(定義)に規定する公益法人等及び人格のない社団等を除く。)から受ける剰余金の配当(株式又は出資に係るものに限るものとし、資本剰余金の額の減少に伴うもの及び分割型分割(同条第十二号の九に規定する分割型分割をいう。以下この項において同じ。)によるものを除く。)、利益の配当(資産の流動化に関する法律第百十五条第一項(中間配当)に規定する金銭の分配を含むものとし、分割型分割によるものを除く。)、剰余金の分配(出資に係るものに限る。)、基金利息(保険業法(平成七年法律第百五号)第五十五条第一項(基金利息の支払等の制限)に規定する基金利息をいう。)並びに投資信託(公社債投資信託及び公募公社債等運用投資信託を除く。)及び特定目的信託の収益の分配(以下この条において「配当等」という。)に係る所得をいう。

2 配当所得の金額は、その年中の配当等の収入金額とする。ただし、株式その他配当所得を生ずべき元本を取得するために要した負債の利子(事業所得又は雑所得の基因となつた有価証券を取得するために要した負債の利子を除く。以下この項において同じ。)でその年中に支払うものがある場合は、当該収入金額から、その支払う負債の利子の額のうちその年においてその元本を有していた期間に対応する部分の金額として政令で定めるところにより計算した金額の合計額を控除した金額とする。

(給与所得)

第二十八条 給与所得とは、俸給、給料、賃金、歳費及び賞与並びにこれらの性質を有する給与(以下この条において「給与等」という。)に係る所得をいう。

2 給与所得の金額は、その年中の給与等の収入金額から給与所得控除額を控除した残額とする。

3 前項に規定する給与所得控除額は、次の各号に掲げる場合の区分に応じ当該各号に定める金額とする。

  一 前項に規定する収入金額が百八十万円以下である場合 当該収入金額の百分の四十に相当する金額(当該金額が六十五万円に満たない場合には、六十五万円)

  二 前項に規定する収入金額が百八十万円を超え三百六十万円以下である場合 七十二万円と当該収入金額から百八十万円を控除した金額の百分の三十に相当する金額との合計額

  三 前項に規定する収入金額が三百六十万円を超え六百六十万円以下である場合 百二十六万円と当該収入金額から三百六十万円を控除した金額の百分の二十に相当する金額との合計額

  四 前項に規定する収入金額が六百六十万円を超え千万円以下である場合 百八十六万円と当該収入金額から六百六十万円を控除した金額の百分の十に相当する金額との合計額

  五 前項に規定する収入金額が千万円を超える場合 二百二十万円と当該収入金額から千万円を控除した金額の百分の五に相当する金額との合計額

4 その年中の給与等の収入金額が六百六十万円未満である場合には、当該給与等に係る給与所得の金額は、前二項の規定にかかわらず、当該収入金額を別表第五の給与等の金額として、同表により当該金額に応じて求めた同表の給与所得控除後の給与等の金額に相当する金額とする。

 

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