行政法試験問題集・その41

 

大東文化大学法学部法律学科「行政法1」2013年度前期試験問題〔2013年7月25日出題〕

 

 

 ●次の中から1問だけを選択し、解答しなさい。

 1.法律による行政の原理の内容を説明し、問題点について、判例・学説に照らしつつ、論じなさい。なお、必ず事例をあげること。

 2.業者Aは、埼玉県某市にラブホテルを建築する計画を立て、埼玉県公安委員会に営業許可の申請をした。これに対し、建設予定地周辺において住民による激しい反対運動が発生し、市としても対応を取らなければならなくなった。そこで市は、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律第28条第1項中の「児童福祉施設」(児童福祉法第7条第1項)に注目し、急遽、保育所を設置することとして、同第35条第3項に従い、Aのラブホテル建設予定地から100メートルほど離れた場所に保育所を設置する旨を埼玉県知事に届け出た。

 この事案についていかなる問題があるか、判例・学説に照らしつつ、論じなさい。

 3.国家公務員Xは、或る休日に、Xは憲法第96条改正反対、アベノミクス反対などを唱えるデモ行進に参加し、署名活動も行った。これにより、Xは国家公務員法違反で起訴されるに至った。

 この事案について、以下の条文を参照し、行政法の問題について、判例・学説に照らしつつ、論じなさい。

 〔参照条文〕

 国家公務員法第102条第1項 職員は、政党又は政治的目的のために、寄附金その他の利益を求め、若しくは受領し、又は何らの方法を以てするを問わず、これらの行為に関与し、あるいは選挙権の行使を除く外、人事院規則で定める政治的行為をしてはならない。

 国家公務員法第110条第1項 次の各号のいずれかに該当する者は、三年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。

  (一〜十八 略)

  十九  第百二条第一項に規定する政治的行為の制限に違反した者

  

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