行政法小演習室・その10

 

大東文化大学法学部・行政法1(2008年7月10日出題、7月17日締切)・国学院大学法学部・行政法T(2008年7月11日出題、7月18日締切)共通問題

 

1.(出題年度不明。地方上級。一部改)〔4点〕

  次のうち行政処分にあたる行為はどれか。

  @国有財産を、それを管理する財務大臣が払い下げた。

  A国会が新規の税制を採用する議決をし、それを官報で公示した。

  B知事が建築許可基準を決めるにあたり、消防署長の意見を聴取した。

  C勤務成績不良な公務員を本人の意思に反して降職させた。

  D公有地の利用に関して、議員がゴミ焼却場建設の計画書を議会に提出した。

 

2.(平成3年度国家U種)〔4点〕

  行政行為の概念に関する次の記述のうち、妥当なのはどれか。

  @行政行為であるか否かはその対象が一般的であるか個別的であるかによって決まるから、一般的・抽象的な行政立法でもその対象が特定範囲の人に向けられた場合には行政行為に含まれる。

  A行政行為は行政庁のなす行為で法的効果を伴うものであるから、国民と行政庁が協議し両者の合意によって権利・義務について取り決める公法上の契約も含まれる。

  B行政行為は行政庁が国民の権利・義務を一方的判断で決定する行為であるから、営業免許のように私人の申請を待って免許の付与を決定する行為は行政行為に含まれない。

  C行政行為は国民の権利・義務に影響を与えるものであるが、必ずしも法的効果を伴うものに限られないから、国民に対し任意的な協力を求める行政指導であっても、国民の権利・義務に事実上の影響を与える場合は行政行為に含まれる。

  D行政行為は行政主体と国民との間の権利・義務に直接かかわるものであるから、国などの行政機関相互の協議、同意などの内部的行為は行政行為に含まれない。

 

3.(平成14年度特別区。設問形式を改変)〔4点〕

  (1)行政法学上の法律行為的行政行為である命令的行為又は形成的行為に関する記述として、次の@〜Dのうちで妥当なものを1つ選びなさい。〔4点〕

  @命令的行為である下命は、一定の作為、給付又は受忍を命じる行為であり、その例として農地法による権利移動の許可がある。

  A命令的行為である許可は、作為、給付又は受忍の義務を特定の場合に特定人に解除する行為であり、その例として医師法による医師免許がある。

  B命令的行為である免除は、一般的禁止を特定の場合に特定人に解除する行為であり、その例として学校教育法による就学義務の猶予・免除がある。

  C形成的行為である特許は、一定の権利又は権利能力を設定する行為であり、その例として公有水面埋立法による公有水面の埋立免許がある。

  D形成的行為である認可は、第三者の法律行為を補充してその法律上の効果を完成させる行為であり、その例として道路交通法による自動車運転免許がある。

  (2)上の@〜Dで妥当でないと考えられる4つの選択肢を、それぞれ正しい文章に直しなさい。〔各8点、計32点〕

 

4.(平成4年国家U種。設問形式を改変)

  (1)講学上の許可、特許および認可に関する次の@〜Dの記述のうち、妥当なものを1つ選びなさい。〔4点〕

  @認可は、他の法主体の法律的行為の効果を補充し、これを完成させる行為であり、認可を受けないでした行為は原則として無効である。

  A許可を受けるべき行為を許可を受けないでした場合は、禁止違反として強制執行または処罰の対象となるのみならず、当該行為は原則として無効である。

  B特許は、公権力により権利能力、行為能力、特定の権利または包括的な法律関係を設定するものであるから、私権を設定する行為は特許の対象とはならない。

  C許可は、一種の命令的行為で、一般的な禁止を特定の場合に解除し、適法に一定の行為をする自由を回復する行為であり、その対象は事実的行為に限られる。

  D認可は、他の法主体の法律的行為の効力を補充し、これを完成させる行為であるから、認可の対象となる行為に取消原因がある場合でも、当該行為の効力は認可により確定し、当該法主体は取り消すことができない。

  (2)上の@〜Dで妥当でないと考えられる4つの選択肢を、それぞれ正しい文章に直しなさい。〔各8点、計32点〕

 

5.(平成3年度特別区。設問形式を改変)

  次のA〜Eの行政行為は、いずれも準法律行為的行政行為とされるものである。それぞれ、確認、公証、通知、受理のいずれに該当するかを答えなさい。〔各4点、計20点〕

  A  国税通則法に基づく租税滞納者に対する督促

  B  公職選挙法に基づく公の選挙における当選人の確定

  C  戸籍法に基づく婚姻届の受理

  D  住民基本台帳法に基づく住民登録

  E  建築基準法に基づく建築確認

 

問題の解説など

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