税法・財政法試験問題集・その1
西南学院大学法学部・税法(最終)レポート課題〔2004年9月1日出題〕
◎課題:以下の(1)と(2)のいずれかを選びなさい。なお、教科書などの丸写しで終わっている場合には0点とします。必ず、自らの意見を入れること。
(1)相続税・贈与税について次の事例を基にして答えなさい(@〜Bのいずれも解答すること)。
@Aが死亡し、遺産の総額(但し、課税価格とする)が12億円であることが判明した。遺言に従い、遺産は配偶者のBが2億円分、子Cが3億円分、子Dが1億円分、子Eが6億円分として配分された。各人が納付すべき相続税の額は?
Aこの計算が終わってから、Aの財産として新たに9億円の存在が判明した。そこで、これを配分したが、Dのみは全く配分を受けず、B、CおよびEが等額で配分を受けた。相続税の申告をやり直さなければならない。各人が納付すべき相続税の額は?
B相続税法に規定されるこの課税方式が抱える問題点について論じなさい。
(2)現行の消費税(地方消費税を含む)について、次の事例を基にして答えなさい(@〜Bのいずれも解答すること。なお、税率は、地方消費税も合わせた5%とする)。
T 製造会社Aは、製品甲の売り上げを2万円とし、納税すべき消費税額を合わせた額で製品加工会社Bに売った。
U 製品加工会社Bは、製品甲の売り上げを2万5千円とし、その売り上げにかかる消費税額を合わせた額で卸売業者Cに売った。
V 卸売会社Cは、製品甲の売り上げを3万円とし、その売り上げにかかる消費税額を合わせた額で卸売業者Dに売った。
W 卸売業者Dは、製品甲の売り上げを3万5千円とし、その売り上げにかかる消費税額を合わせた額で小売業者Eに売った。
X 小売業者Eは、製品甲の売り上げを4万円とし、その売り上げにかかる消費税額を合わせた額で消費者Fに売った。
@製品加工会社B、卸売会社C、卸売業者D、小売業者Eの仕入額は、それぞれいくらか。
A製造会社A、製品加工会社B、卸売会社C、卸売業者D、小売業者Eが納付すべき消費税額は、それぞれいくらか。これらの合計は、消費者Fが最終的に負担させられる額と同じか。
B小売業者Eが簡易課税制度の適用を受けうる事業者であり、実際に簡易課税制度を選択したとする。この場合に生じうる問題点について、消費税法第37条などの規定を参照しつつ、論じなさい。
提出締切日および場所:別紙(掲示済み)を参照。厳守のこと。
枚数:本文は
400字詰め原稿用紙で7枚半以上(上限は無し)。参考文献がある場合は必ず明示すること。鉛筆やボールペンなどによって書く場合は、必ず原稿用紙(縦書き、横書きのいずれも可)を使うこと。勿論、ワープロ、パソコンの利用も可としますが、その場合は、1行あたりの字数と1頁あたりの行数を明示して下さい(FD、CD-ROMなどによる提出は避けること)。